色々な会に所属していると、何かのお役目をいただくことが多い。
仕事の絡みもあったり、自己研鑽のためでもあったりと、引き受けさせていただく理由はまちまち。
引き受けたからにはと一所懸命にそのお役目をまっとうしようとすればするほど、別のお役目、追加のお役目がまわってくることもしばしば。
役目というのは、その全容や詳細が分からなければ引き受けようがないと思うのだが、最近色々な会において、役目についての説明が不十分であるにもかかわらず、一種の「ノリ」で半ば暴力的に引き受けさせることも多いようである。
ここに大きな問題点がある。
役目を頼む側からすれば、その役目についてある程度の知識や経験を持っているであろうから、
「大丈夫、心配ないよ。分からないことがあったらいつでも教えるから」
と、とにかく「引き受けてもらうこと」が主目的であるため、役目に対する説明義務や相手の状況などを理解しようとしないのだ。
この「大丈夫、大丈夫」という単語ほど危険なものはない。
逆に、役目を依頼された側はどうであろうか?
頼んでくる相手の力関係にもよるだろうが、敵もさるもの、とにかく引き受けてくれるまでは引き下がらない。
仕方なく引き受けたはいいものの、説明も満足に受けることができず、前任者の申し送りも不十分であれば、結果的に他の人から「あいつは全然だめだ」とのレッテルを貼られる危険性もあるだろう。
何故今回このことを書いたかというと、そういった組織の後輩や年上でも組織図としては私より下位にいる方からの相談がここのところ噴出しているからである。
私も同じような経験をずっとしてきているので、その人たちの苦しみが痛いほどわかるのだ。
数年前、余りにも理不尽なことばかりが続いていたので、思い切って先輩方に相談にいったことがあるが、先輩達は口々に「俺も同じ苦しみをしてきたんだから、そのぐらい我慢せい」とおっしゃる。
私はその時こう思った。
子孫に美田を残す必要はないと思うが、引き継いでくれる側に対して「負の遺産」を残すべきでは絶対にない。
ある先輩はまたこのようにおっしゃった。
「そういった苦しみは全ては君の為なんだよ。」と
利害関係無しに「あなたの為」と言ってくれるのは、親以外いないと思うのだ。
人の為と書いて「偽り」とはよく言ったものである。
このブログを読んでくれた方で、もし誰かにお役目を頼む立場にあれば、是非お願いしたいことがある。
役目をお願いした以上は、お願いだけして「はい終わり」「あとは頑張って」とだけはしないでほしい。
少なくともその人が立派にお役目を果たすまでは、きちんとフォローし、一番の理解者になってやるべきなのだ。
「あなたが役目を与えてくれたおかげで、成長することができました」と言ってもらえるその日まで。
